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 あなたは三学期は一緒に学校に行けるね、と言った。
「うん! 三学期からは……あっ、い、一緒に……一緒に、行けるね」
 麻希は返事の途中で口ごもり、顔を赤くした。
「なんだか不思議だね。少し前まで入院してたのが嘘みたい……。私、前からこんな風に街を歩いてた気がするんだけど、それってきっと、あの世界の記憶なんだろうね」
 少し寂しそうに、でも懐かしそうに麻希は病棟を見上げる。
「私、もっと元気になって、一緒に学校に行って、みんなと勉強したり遊んだり、今年はいろんなことをしたいの! だから……今年もよろしくね!」
 麻希は明るい笑顔を見せた。

 さて、あなたは麻希と雑談しながらアラヤ神社へと向かった。
 アラヤ神社はいつもの閑散とした様子はどこへやら、参道には屋台がいくつも立って、大変な賑わいだ。
 屋台をのぞいてから参拝の列に並び、ふたり一緒に賽銭を投げ入れてお参りをした。フィレモンへの挨拶も忘れずに。
 社務所もお守りやおみくじを引く人々で賑わっている。
「あっおみくじ! ちゃんと元日に引くのっていつぶりかなあ……。はい、 君も!」
 麻希におみくじの筒を渡された。

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