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 あなたはこれから初詣へ行かないかと麻希を誘った。
「初詣かあ……。て言うか、さっきから気になってたんだけど、すごい本格的な格好だね」
 麻希はあなたの姿をまじまじと見た。日本の正装、紋付袴である。
君てほんと不思議だなあ。いっつも、私の想像しなかったことをするから」
 麻希はくすくす笑った。笑っているところは、あの頃見た"理想の麻希"と変わりない。
「お母さんに、神社まで行くって電話するから、ちょっと待っててもらえる?」
 どうやらオーケーのようだ。麻希は再び病院の中に入っていった。

 あなたは麻希と雑談しながらアラヤ神社へと向かった。
 アラヤ神社はいつもの閑散とした様子はどこへやら、参道には屋台がいくつも立って、大変な賑わいだ。
 屋台をのぞいてから参拝の列に並び、ふたり一緒に賽銭を投げ入れてお参りをした。フィレモンへの挨拶も忘れずに。
 社務所もお守りやおみくじを引く人々で賑わっている。
「あっおみくじ! ちゃんと元日に引くのっていつぶりかなあ……。はい、 君も!」
 麻希におみくじの筒を渡された。

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