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あなたはお賽銭代をおごってあげることにした。 「いくら? ……五円かよ!!!」 五円玉を渡すと、しっかりツッコんでくれた。 「くそう……じゃあこの五円で宝くじで百万円当たりますようにってお願いするもんね!! 当たったら には五円に利子つけて十円やろうっかな〜、やらないっかな〜」 宝くじなら、当たれば何千万とか何億なのに、百万とは謙虚というか、小学生の発想というか、微笑ましいのだった。 そんなこんなで、ふたりで並んで賽銭を投げ入れてお参りをした。フィレモンへの挨拶も忘れずに。 社務所もお守りやおみくじを引く人々で賑わっている。 「よし! じゃー新年一発目の運試しだ!」 気をとりなおし、ブラウンとあなたはおみくじの筒を手にした。
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