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歌が上手くなりますよーに、とあなたは答えた。 「なんだよそれー!」 マークはげらげら笑い出した。 「いやー、なんつーか ケースケ らしいわ。そうだよな、そういうのでいいんだよな、お願いって!」 ひーひー笑いながら、でもマークは何か思うところがあったらしく、妙に納得したようだ。 「俺もしょーもねえお願いしよっかな。また街になにかありゃ、俺たち……みんなでなんとかすりゃいいんだ。それより、そういう実現不可能なお願いの方が神頼みには向いてるっつーか」 実現不可能とは心外だが、とあなたが言うと、マークはまた笑い出した。 「わりいわりい、何が実現できるかなんて……わかんないよな。うん、そーだそーだ!」 言葉の途中でマークは何か思ったのか、やけに深くうなずいた。 「今年はいろいろがんばろーぜ!」 マークはいい笑顔をして、親指を立てて見せた。 ふたりであれやこれやと話しているとすぐに順番となり、ふたりで並んで賽銭を投げ入れ、鈴を鳴らしてお参りをした。フィレモンへの挨拶も忘れずに。 社務所もお守りやおみくじを引く人々で賑わっている。 「おっし、じゃーおみくじ引くか〜」 マークはおみくじの筒をあなたにひとつ渡してきた。
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