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 あなたはアラヤ神社へやって来た。
 アラヤ神社はいつもの閑散とした様子はどこへやら、参道には屋台がいくつも立って、大変な賑わいだ。
 結局ひとりで来てしまったな……と、屋台をのぞきながら歩いていると、ふいに呼び止められた。
君じゃん! あけましておめでと!」
 振り返ると、そこにいたのはたまきちゃんだ。今日はアイボリーのピーコートに紺色のスカート、足もとは茶色のロングブーツ。さすが、私服姿も正統派アイドルのようにかわいい。
 見た感じ、たまきちゃんひとりのようだが……。あなたが周囲をきょろきょろすると、たまきちゃんは気づいたようだ。
「ああ、ただしのこと? さっきお店に行ってみたんだけどね、店の手伝いが嫌でどっか行っちゃったとかで」
 どうやらただし君を誘いに行ったが空振りだったらしい。さすがに不機嫌な口ぶりだ。あらかじめ一緒に行く約束をすればいいのに……とあなたは思うが、それが出来ないのがこのふたりなのである。
「アイツはいいのいいの。一緒にお参りしようよ、 君もひとりならちょうど良かった!」

 あなたはたまきちゃんと初詣をすることになった。
 ふたりで並んで賽銭を投げ入れ、鈴を鳴らしてお参りをした。フィレモンへの挨拶も忘れずに。
 社務所もお守りやおみくじを引く人々で賑わっている。
「よ〜し、今年は良い年になりますように〜。はい、 君も!」
 たまきちゃんにおみくじの筒を渡された。
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